人間力の凄さを実証した小学生Tさんの話 ⑥

【弱者の反抗】

snail

その特殊な見た目のため、
絶対にいじめられるに違いないと
思っていたTさんが、
その性格の良さを認められ
クラスの人気者になっていくのを
遠くから眺めながら、私は
ますます自分が惨めになって
いくような気がしました。


同じ転校生でも、Tさんは
ちゃんと担任の先生に紹介されて、
皆からも結構すぐ受け入れられたのに、


私は教室で一人放置され、
担任の先生が来るのを教室の隅で
じっと待っている間にクラスの男子に
性的ないたずらされて半泣き状態で
それからは他のクラスメートにも
ろくろく口もきけない状態だったし


同じ片親でも、Tさんは、
お父さんや兄弟姉妹と、仲睦まじく
皆いつも楽しそうに暮らしている
みたいなのに、


私は家に帰ったら毎日母親に叱られ、
殴られ、蹴られ、時には教科書まで
破られるという戦闘状態。


(私の場合、一応両親は二人とも
いましたが、ビジネスで失敗したり、
保証人になって、他人の莫大な借金を
しょいこんだりした後、その対策の為に
いろんな国をかけずり回っていた父親と
顔を合わせることは、年に数回程度で、
経済面含めて、実質的には母が一人で
私を育ててくれたのに等しいので)


容姿では、普通以下のTさんが、
自分よりもずっとずっと家族や
周りの生徒たちに愛されて、
幸せに生きていることが悔しく、
自分よりもずっと大きく美しい心を
持つ彼女に嫉妬し、憎みました。


彼女を、自分が生きている醜く
暗い闇の世界に落としてやりたいと
思いました。


しかし、友達も少なく
生徒の何人からは嫌われていて
いじめられっこのカテゴリーに
属していた、学校にある社会で
【一番権力のない】私に出来る
攻撃は、なるべくTさんを
傷つけるような言動をとること
だけでした。

【セルフイメージの仮面】

clown

同じクラスにいる誰に対しても
そうでしたが、Tさんに対しては
特にいつもエラそーで、生意気で、
相手を馬鹿にするような言動と態度を
取ることで、私は自分のプライドを
守ろうとしていました。

子供の頃から、いろいろ複雑な
家庭環境で育った私は、友達や
周りの人には言えないような悩みが
多々あったため、本心を隠し
相手に応じて違う自分を
演じて見せることには慣れていました。

なので、せめて他人の目に映る
私のイメージだけでも、
臆病でみじめな本当の姿ではなく、
相手を見下すような強い姿で
あって欲しいと思ったのです。

そんなドロドロとした私の心境を、
当時のTさんが知っていたのか、
知らなかったのかは今でも判りません。

しかし、Tさんは常に私を他の人と
全く同じように扱っていました。
そう、彼女を慕っている
親しい友達の一人のように。

・・・・・・・・・・・・・・

読んでよかったと思ったら押してプリーズ。
時間を返して欲しい方は押さないでプリーズ。

広告